何やらとんちのようなタイトルですな(・ω・)←
もくじ
親の不安をそのまま受け継いで自分に刷り込んでしまった私
先日、私が長い間抱えていた「自分が嫌い」「自分が許せない」という苦しい感情が、実はもともと私のものではなかった、ということに気付いた経緯を書きました。
これだけ書くとなんのこっちゃな話ですが、ざっくり言うと親が子育てに仕事にいつも忙しく余裕がなさそうに見えていた子供の頃の私は、なぜか「私もそうしなくちゃいけない」と意味も理由もなく思い込んじゃったらしく、その思い込みが現在に至るまで私を苦しめているらしい、ということです。
私の母は今も大変な世話焼きで、それ自体はいい面ももちろん多いんですが、それが行き過ぎて無自覚で自己犠牲的に他人に貢献することを生きがいにしているようなきらいがあるんです。しかもそれが彼女にとっての自己肯定感を得る強力な手段になっているっぽいので、見ていて結構タチが悪い。
私は今の自分を振り返って、やたら忙しいのにちっとも収入が増えないとか、何故か報酬の安い仕事ばっかり引き受けてしまうところとか、「どうしても人がいなくて〜〜申し訳ないんですけど〜〜」と泣き落としされると自分の都合を折って無理してまで合わせようとしてしまう所とか、
そういうのに気付くたびに、「うわぁこれお母さんにそっくりやん」とゾワゾワしてたんですが、これって結局「何もしてない自分には価値がない」「常に何かしていないと落ち着かない」「周りに受け入れられるためには自分を犠牲にしてでも貢献しなくてはいけない」 という母の不安が伝染して、自分の心にこびりついてしまった結果なんだろうなとやっと分かりました。
そう、つまり、自分が心の奥に持っている不安や、何もしてない自分には価値がない、という思いは、結果ではなく原因だったということに気づいたんです。
と、前置きが長くなりましたが、私がここの気付きに辿り着くまで大きな影響を受けたのが、以下に紹介する「あなたが生きづらいのは自己嫌悪のせいである」という本です。
「自己嫌悪は結果ではなく、原因である」
実はこの記事を書いている時点で、この本は2回読み返しています。一回目に読んだときの感想や内容まとめはこちら↓
この本の一番の重要ポイントは、先程もも書いたように「自己嫌悪は結果ではなく、原因である」という指摘です。
ついつい私たちは、「こんなことをしてしまった自分が嫌だ」「過去にこんなことがあったのがトラウマで自己否定するようになってしまった」という風に、自己嫌悪とは何かをきっかけに出来上がった結果だ、という解釈をしてしまいがちです。
この一般的な解釈に真っ向から反対するのがこの指摘。つまり、何かのきっかけを原因として自己嫌悪と言う結果が生まれたのではなく、そもそも何の意味も理由もなく自己嫌悪というものを(多くは親や社会から)刷り込まれたのが原因で、今の現実という結果が出来上がっている、という発想です。
これはジェームズ・アレン著の「原因と結果の法則」にも通じるものがあります。今の好ましくない現実は、自分はダメだ、自分は劣っている、などの「悪い思考」が原因となって引き寄せられていることなんだ、という話でしたね。
自己嫌悪を何とかしようとするのは無理?
そして本書では、自己嫌悪を脱出する方法に関してこんなことが書いてあります。
ここでお伝えしたいのは、自己嫌悪から脱出するには「自己嫌悪からの脱出」を目指してはいけない、ということです。
あなたが生きづらいのは自己嫌悪のせいである p.110
はて??どういうこと??(゜д゜)
これは要するに、自己嫌悪というものに真正面からガチンコバトルしようとすると消耗してしまうからやめたほうがいいよ、ということを言っています。実際めちゃくちゃしんどかったです、はい(経験者は語る
なぜなら、「こんな自己嫌悪ばかりしてる自分じゃダメだ、なんとかしなくちゃ」と対処しようとすること自体が、自己否定・自己嫌悪に由来するものだから。
この見方を受け入れることで、私はいつまでたっても自分が自己嫌悪の罠からなかなか逃げられなかった理由が腑に落ちました。
もともと自分の思考や行動が自己嫌悪が根差していると、その中でいくら頑張ろうが実績を上げようが、それは自己嫌悪をベースにした実績になってしまうんです。だからいつまでたっても逃れられない。
それが嫌でまた「なんとかしなくちゃ!」と闘い続けても、次第に疲弊して結局は「こんなに闘ってるのになんともできない自分」を突きつけられるハメになって、挫折するのがオチなんですね。堂々巡りなんです(´д`)
自己嫌悪から意識をそらすには、体の感覚に訴えるのがコツ
ではどうすればいいか?というと、一旦自己嫌悪そのものは脇に置いて、眺めるだけにしておく。なんとかしようとしない。どうやらこれが大事みたいです。
先ほども書いたように、「何とかしようとする=自己嫌悪する自分の否定」なので、これをやるとダメにダメを重ねて泥沼ループと化してしまいます。私自身が何回も嵌っているのでよくわかります(真顔
なので代わりの手段として本書で提案されている方法の一つが、「体の感覚」を重視すること。これが自己嫌悪から意識を遠ざけ、「自愛」の時間を増やしていくコツだそうです。
具体的には、自分が触れて心地いい、気持ちいいと思うことをする。特に推奨されるのは、動物や植物などの自然のものに触れることです。(本書では馬と触れ合うホースセラピーが推奨されています)馬まで行かなくとも、例えば飼っているペットとの関りがメンタルにいい影響を与える、ということは広く知られていますしね。
自己嫌悪にとらわれているひとは、ずっと頭・理性だけで思考する癖がついてしまっています。いつ何時でも自分に対して「こうするべきだ・こうしなくちゃ」というジャッジを半自動的に下して、無理してでも身体を動かし続けています(経験者は語る
なので、そこへ「体の感覚」というダイレクトに脳に刺激が伝わりやすいものを与えることによって、頭主体の操り人形のようになってしまっている体に再度息が吹き込まれるというわけですね。
動物が苦手、という方も、何か「触覚」に訴えるものを探すとよいと思います。私個人の経験で言えばプールや温泉が好きなんですが、水の感触、水中でゆらゆらちゃぷちゃぷ漂っている感覚って、結構気持ちいいんですよね(´ω`)
自己嫌悪に対処するのではなく、受け入れよう
自己嫌悪の源流というのはかなり強力なもので、残念ながら染みついた考えはちょっとやそっとじゃ変えることはできません。私も今まで何度も、ついつい自己嫌悪そのものを直接対処しようとして、結局挫けて更に自己嫌悪感を増してしまう、ということを繰り返してしまいました(´д`)
というわけで、この本は今後も折に触れて読み返していきたいです。頭ではなく、体、心が心地いいと思うことを少しずつでも実践していくこと。自己嫌悪をなんとかしようとしない。この二つをとにかく意識して行動していきます。
つまりは、やっぱり自己受容が大事ってことです。
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