あなたが生きづらいのは「自己嫌悪」のせいである。 他人に支配されず、自由に生きる技術
ずーっと気になってて、梅田のバカでかい紀伊国屋書店で探しても見つからず、Amazonで取り寄せてもらってやっと手に入れたのにそれから数週間放置してた本←おい
やーっと読了しました(´∀`;)あ、読むの自体は全く時間かかりませんでしたけど。多分トータルで4時間もかかってないかな?
著者の安冨歩(やすとみ あゆみ)さん、読み終わった後で気づいたのですが(←)、「ありのままの私」を書いた人だったんですね。こっちは読んでませんが、「男性のフリはやめました。」の帯が印象的だったのを覚えてます。
自己嫌悪は諸悪の根源
自己嫌悪というと、「自分が何かをした結果感じてしまうもの」と私はかつて思っていました。しかし色々考えてみて、そうではない、という結論に至ったのです。これが「最重要の発見」でした。
自己嫌悪、というのは「何かの結果」ではありません。何もしていないのに、自己嫌悪が先にある、というのが問題の本質だったのです。
自己嫌悪は結果ではなくて、原因。しかも「諸悪の根源」です。
via: プロローグ
全ての主張は、ここに尽きます(`・ω・´)
たとえば、何か仕事で失敗しちゃって自己嫌悪。朝起きられなくて自己嫌悪。ダイエットが続かなくて自己嫌悪。
自己嫌悪を感じるときって、こんな風に「現実に起こってしまったことを見る→嫌悪をもよおす」という図式が常識だと思われてきましたが、実際は逆なんだよー、というのがこの本の主張です。
つまり、そもそも自分のことを嫌いだと思う気持ちがあるから、その証拠集めとして自己嫌悪したくなるような行動を自ら起こし、それを見て「やっぱり自分なんか嫌いだ・・・」という感情を確かめる。
これって一見「なんじゃそりゃ?(゜д゜)」な話。自分が失敗したくて失敗してる、ってことになっちゃうんで。
でも割と最近の心理学業界(←?)はこういう考え方主流なんです。流行りのアドラー心理学もどっちかといえばこちら寄りの話ですし。
このあたりのメカニズムを「恋愛」や「仕事」など身近なトピックに絡めながら紐解いていきましょうねー、っていう本です。
社会的に見れば成功者なのに、それでも自分が愛せない
ここで突然ですが、著者の安冨歩さんの経歴を見てみましょう。
私は京都大学を卒業し、メガバンクに就職。そのあと退職して大学院に入り、京都大学の助手をふり出しに、ロンドン大学の滞在研究員、名古屋大学の助教授などを経て、今では東大教授となっています。周りから見ると「失敗知らず」の人生を送っているように見えるかもしれません。
via:第2章
すごすぎてヨダレでるわ(゜д゜)
そう、実際ものすごく優秀で、実績もあるお方なんです。でも本人は、そんな自分を受け入れることが出来ない。
その理由は、その数々の成功も、結局は自己嫌悪によって為されたものだったから、と安冨さんは言っています。
私自身、ものすごく自己嫌悪の強い人間です。だからこそ、「これができないと死んでしまう」と思っている。だから、絶対に失敗できない。
via:第2章
つまり、自分の中にある自己嫌悪を感じないようにするために、高いハードルを設定して頑張るんです。頑張っている間は自己嫌悪を感じなくて済むから。
でもこれって結局出発点が「自己嫌悪」からきてるので、その上で得た成功は本当の意味では肯定できないんですね。
そしてこうも続いています。
そして高いハードルを越えたからといって、本来の意味で幸せを感じることもないのです。ただほっとするだけです。
私の場合、京大に合格したときも、会社をやめて大学院に合格したときも、助手になったときも、日経・経済図書文化賞という大きな賞を34歳で受賞したときも、東大の教員になったときも、ただ一瞬ほっとしただけでした。そして、すぐに次のハードルを探し始めたのです。
自己嫌悪の「不快感」を感じないようにするために。
via: 第2章
なんかまたさらにすごい経歴くっついてますが…でもここ、めちゃくちゃわかるなぁ・・・(´д`。)ホロリ
そう、私もここまで突き抜けてはいませんが、似た様な類の人間なので、すごく共感します。
結局ほっとするだけなんですよね。やったーー!!とか嬉しい!!とかじゃなくて。「ああ失敗しなくてよかった」と胸をなで下ろすだけ。
自己嫌悪の源流は、やっぱり親
じゃあ、なぜそんな自己嫌悪を抱くようになっちゃったのか?
それはやはり、親の影響。
もうどんな心理学の本見ても、最終的に行き着くのはここなんですね・・・(´д`)
別に親が特別何か言ったとか、そういうのは関係ないんです。
ただ、子供にとって親に嫌われるというのは絶対に避けなければならないことなので、どうしても親の期待通りの振る舞いをするようになります。そして、親も良かれと思って、自分の価値観を子供に押し付けます。
その過程で、「自分の気持ちを抑えて、親の気持ちを優先させたほうがいいんだ」と学習しちゃうと、ハイこれで自己否定の始まり。
この瞬間、自分の気持ち=出しちゃいけないもの、になっちゃうので、そのうち自分の本心そのものが悪になり、忌み嫌うものになっちゃうんです。
しかし「そうやってなんでもかんでもほしがると、ろくな人間にならないよ」などと、「あなたのためを思ってダメと言っているのですよ」という姿勢でのぞまれたらどうでしょう。
そこでこどもが「わかった。がまんする」などと言えば、親は「まぁ、なんて聞き分けのよい、いい子なんでしょう」と大喜びするはずです。
こうなると「自分の気持ちを抑えること=親に褒められる」という学習をすることになり「買いたい」という気持ちそのものに、罪悪感をもつようになります。そして、「したい」「ほしい」という気持ちが顔を出すたびに、「感じてはいけないことを感じる自分」を嫌悪するようになる。
via: 第3章
どうすれば自己嫌悪から抜け出せる?
こんな負のスパイラルから抜け出すにはどうしたらいいのか?
それは、今言ったことの逆をすればいいんです。つまり、自分の気持ちを優先して行動してみること。
やりたいことをやり、やりたくないことをやめる、です。
他人がどうとか気にしない。自分の気持ちは自分の気持ちとして、抑えないこと。
自分でふと浮かんだ「これだ!」と思ったこと。
それを、そのままとどめずに、素直にやってみる。
他人の顔色をみて「こうしたほうがいい」と思ってやるのではなく、「今、これをやりたい」という直感を信じて動いてみる。
via: 第4章
これ最初はめちゃくちゃハードル高いと思います。そもそも自己嫌悪に苛まれてる人は、自分の気持ちを抑えることに慣れすぎて、自分の気持ちがわからなくなってることが多いですし。
でも、これしかないんですよね、やっぱり。
今日はおうちでカレーを食べる!って決めた日には、会社の飲み会に誘われても断って家でカレーを食べるんだ!!(゜д゜)
・・・これだって立派な「自分を優先する」だと思うんですよね。まずはそんなとこからでいい。
そうやって「自愛」をしていくことが、自己嫌悪の悪夢から抜け出すコツなんですって。
まとめ
というわけで、「あなたが生きづらいのは『自己嫌悪』のせいである。」のざっくりまとめでした。
私自身も、高校まで成績トップだったり、会社でもそこそこ上手くやっていけてたのになんでこんなに自己肯定感が低いんだろう?というのが人生の謎だったんですけど、この本を読んだおかげでかなりヒントが得られました。
自己嫌悪、自己否定。これらのワードが気になった方はぜひ手に取ってみてほしいです(´ω` )
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