「生きるとは、自分の物語をつくること」印象に残ったフレーズを紹介します!

心理学あれこれ

どうもこんにちは、miso(@miso35miso)です(・∀・)

先日、「生きるとは、自分の物語をつくること」という本を紹介しました。

「生きることは、自分の物語をつくること」臨床心理学者・河合隼雄氏と小説家・小川洋子氏による心温まる対談。
「生きるとは、自分の物語をつくること」を読みました どうもこんにちは、miso(@miso35miso)です(・∀・) 今日は「生きるとは、自分の物語をつくること」という本を、私の感想と共に紹介してみたいと思います。 生きる...

この記事では、私がこの本を読み進めていくなかで印象に残った部分をいくつか紹介したいと思います。

人は現実を受け入れるために物語を作る

臨床心理の仕事は「物語をつくる手助けをすること」

小川 臨床心理のお仕事は、自分なりの物語を作れない人を、作れるように手助けすることだというふうに私は思っています。そして、小説家が書けなくなったときに、どうしたら書けるのかともだえ苦しむのと、人が「どうやって生きていったらいいのかわからない」と言って苦しむのとは、どこかで通じ合うものがあるのかなと思うのですが、いかがでしょうか。

p.47 自分の物語の発見

生きることとは、目の前に次々現れる現実に日々向き合い、時に闘い、折り合いをつけながら一歩一歩進んでいくこと。そこには必ず何らかのストーリー性が生まれているもので、それが人生を歩むということ。これがこの本で一貫して書かれていることです。

そして、何らかの理由で自分の物語をつくることが困難になってしまった人にそっと寄り添い、手助けをするのが臨床心理に携わる人々。

実は私が漠然と将来こんな風になれたらいいなぁ、と最近思っていた生き方がこの「自分なりの物語を作れない人を、作れるように手助けすること」だったので、強く印象に残りました。

ここを読んだ瞬間に「あ、これが私がやりたいことだ」という思いが自分の中から直感的に湧き出てきたんです(´ω`)これは、私もまた自分なりの物語をうまく作れず苦しんだ人間の一人だったことと無関係ではないのでしょう。

こんな風に自分の思っていることをバチっと具体化してくれる言葉に出会えるのも読書の醍醐味ですね。

下手なカウンセラーほど自分が納得したくて質問してしまう

小川 質問する側が納得したくて、何か言ってしまう。

河合 そう、質問する側が勝手に物語を作ってしまうんです。下手な人ほどそうです。(中略)了解不能のことと言うのは、人間を不安にするんです。そういう時下手な人ほど、自分が早く了解して安心したいんです。

p.60 黙っていられるかどうか

カウンセリングの場に関わらず、普段の人間関係でもこういうことってあるよなぁと自省。ついつい自分の都合のいいように、目の前の現実、目の前の人の言動を解釈してしまうことってありますよね。

相手のことを置き去りにしたまま自分だけが納得するようなコミュニケーションは相手に不安と不信を残す、という指摘になっています。

人間はそもそも矛盾した生き物

河合 矛盾しているから生きている。全く矛盾性のない、整合性のあるものは、生き物ではなくて機械です。

人間というのはそもそも矛盾をはらんでいるものであって、その後人は生きている存在として、自分はこういう風に矛盾しているんだとか、なぜ矛盾しているんだろうということを、意識して生きていくより仕方ないんじゃないかと、この頃思っています。そして、それをごまかさない。

(中略)

「その矛盾を私はこう生きました」と言うところに、個性が光るんじゃないかと思っているんです。

p.105 厳密さと曖昧さの共存

河合隼雄さんは自身の他の著書でも、人は矛盾しているからこそ人間なのである、という説を説いています。

「イメージの心理学」という本では、現代社会にうつ病などの精神病が蔓延したのは、自然科学と経済の発展のために人間が機械のように生きざるを得なくなったことが一因だと指摘しています。

つまり、そもそもの人間の性質である「矛盾」を捨てて、その対角にある「合理性」ばかりを追い求めていった結果が、人間の心が壊れていった要因であると。この説明には深い納得がありました。

こちらの本も、厳密な論理や科学では説明しにくいユング心理学の概念をわかりやすく解説している本なので、心理学に興味のある方にはぜひオススメしたい一冊(・∀・)

矛盾に折り合いをつけるとき、個人を支えるものが「物語」

小川 矛盾との折り合いの付け方にこそ、その人の個性が発揮される。

河合 そしてその時には、自然科学じゃなくて、物語だとしか言いようがない。

小川 そこで個人を支えるのが物語なんですね。

p.105 厳密さと曖昧さの共存

先ほども書いたように、人の心はそもそも機械のように0か1か、白か黒かとキッパリ分けられるものではなく、絶対にどこかに矛盾を孕んでいるもの。その矛盾した思いに折り合いをつけて受け入れるために、人は「これはきっとこういうことなんだな」と物語を作ります。

そしてその物語の作り方にその人の生き様が反映され、それがその人の個性になる。

なんだか素敵な話だと思いませんか(´ω`)

そう、大切なあの人にも、今日あったあの人にも、もちろんあなたにも、自分なりの物語があるんです。それは一つとして同じものはない、あなただけの個性、人生の物語なんです。

自分の物語に思いを馳せながら読んでみてください

というわけで、「生きるとは、自分の物語をつくること」の中で印象に残った部分を紹介しいました。

優しい語り口で紡がれる対談を読んでいると、心がすっと軽くなっていく気がしました。自分の物語、という言葉が気になった方はぜひ読んでみてください(・∀・)

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