うつによくある3大妄想についてリアルタイムで悩む私が解説します。

抑うつ

抑うつ状態になってしまっている人によくある3大妄想

自身の心身の不調に比例するかのように、「心のお話」カテゴリの記事が量産されていく今日この頃。

もはやこれは抑うつ再発してると言っても過言ではなくなってきたな・・・と薄々感じているワタクシですが、「もうベッドから起き上がれない!」というほどの重篤な症状でもないので、不調なりに前向きに日常生活を送っております(・ω・)ノ

さて、今日はメンタル不調を訴える人によくある「妄想」について、まさにリアルタイムで悩まされている私自らちょっとだけ解説してみたいと思います。

うつ病でよく見られる妄想は大きく3パターン。

①罪業妄想

②貧困妄想

③心気妄想

物々しい四字熟語が3つ。何とも敷居と密度の高い文字列になっておりますが、順番に解説していきますね。

①罪業妄想・・・ひたすら自分を責め続ける

罪と業(ごう)。つまり、「私は罪人である・無価値である」という思い込み。

例えば、

「ミスばかりしてしまう自分は、なんてダメな人間なんだ」

「何の役にも立っていない自分なんていなくなった方がいいんだ」

「うつ病なんかにかかってしまって、周りに迷惑をかけてばかりで申し訳ない」

といったもの。

キーワードは「罪」。そして妄想している本人の頭の中にずっと流れているのは「自分が許せない」「周りに申し訳ない」という言葉。

とにかく自分が許せない。自分が情けない。と、自分を責めてばかり。

「何の役にも立っていない罪」や「周りに迷惑をかけている罪」など、あらゆる罪をを背負った自分は決して許されてはならない存在だ、と思い込んでいるわけです。

そして、その罪悪感ゆえに周囲の人に対しては「申し訳ない」という気持ちばかりが芽生えます。

特に家族や恋人など、自分にとって大切な人に対しては、心配をかけてしまっていること、こんな自分に付き合わせてしまっていること、優しい言葉をかけてくれるのにそれを素直に受け入れられないことがさらに罪悪感に拍車をかけます。

こんな自分でごめんなさい、って言いたくなる。

ホントはそんなこと気にしちゃいないってことはわかってる。私がどんな状態であれ、私のことを見捨てたりはしないことはわかってる。でもだからこそ、浮上できない自分が歯がゆくて申し訳ないんです。

②貧困妄想・・・お金の不安

貧困。つまり「お金がない!!」という思い込みです。

実際にお金があるなしにかかわらず、「ない」ところばかりに注意が向いてしまいます。

まぁこの病気にかかると、動きたくても動けない、心身がついていかないので休まざるを得ない、という状況に陥るので、どうしても収入が減ってしまうという恐怖が付きまとうんですね。

お金は生きるために必要なエネルギーそのものですから。それが不足するかもしれない、というのは生命が脅かされるも同然なのです。

休んでいる間に収入が減ってしまう・・・病院にかかるのもお金がいるし・・・というかそもそもいつになったら復帰できるかもわからない・・・

とぐるぐる考えているうちに、備えがいくらあっても足りないじゃないか!という結論に落ち着くわけです。

私自身は、この貧困妄想と前述の罪業妄想に強く悩まされており、経験上この2つはリンクして悪循環を起こしやすいです。

お金がない→もっと稼がなくては→頑張って働く→まだまだお金足りない→休めない→限界を迎えて動けなくなる→これっぽっちのお金も稼げないなんて自分はなんてダメな人間なんだ→やっぱりお金ない・・・→以下ループ

あーおそろし。でも実際ものすごい恐怖ですよ。で、ダメな自分はもっと頑張らなくちゃいけない、って余計しゃかりきになろうとします。悪循環なんですけどねぇ。自分でなかなか止められない(ノд`)。

③心気妄想・・・過剰に病気の不安を訴える

これは私は経験したことないのですが(自覚がないだけかも?)、「病気」に関する思い込みです。

ちょっと体に不調が出ただけで、何か重大な病気にかかってしまったんじゃないかと絶望します。

例えば、何日か咳が治まらない。健康な状態なら「季節の変わり目だからかなー」と軽く受け流せるような症状でも、「全然咳がとまらない・・・肺炎にでもかかってしまったのかな・・・もしそうだとしたらどうしよう・・・」と必要以上に心配してしまいます。

さらに、この症状はいつまで続くんだろうか・・・一生治らなかったらどうしよう・・・とどんどんエスカレート。

仮にお医者さんにかかって、ただの風邪だろうから大丈夫ですよ!と言われたとしても、「いやでもこんなに症状が・・・」と全く安心できないらしいです。結果、「あなたはこんな重大な病気です!」という診断を求めて色んな病院を渡り歩く、というワケのわからん状態にもなるんだとか。

妄想している本人は、色眼鏡をかけているからそうとしか思えない

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以上、紹介した3つの妄想は、まとめて「微小妄想」と呼ばれます。

「微小」= 小さくて取るに足らないもの。つまり、自分の存在や価値をを過小評価する、という意味です。

妄想、という言葉通り、それはほとんどの場合が思い込みに過ぎないものなんですけど、悩んでる最中に本人が気づく余裕は残念ながらほとんどありません。

というか、色眼鏡がかかっている状態なんですよね。うつの気分の落ち込みは脳の誤作動なので、実際にはただの妄想だとしても本人にとっては「そうとしか思えない」んです。

いやいや!そんなことないよ!と周りが言っても、自分で納得しようとしても、出来ないんです。フィルターが既にかかってしまっているから。

対策は、「そんな風に考えてしまっていること」自体を認めてやること

この微小妄想、本当に辛いです。本当は自分のこと責めても何にもならないことは心のどこかでわかっているのに、責めずにはいられない。

これらの思い込みに対しては、無理に自分を納得させようとしてもうまくいきません。

そんなときどうすればいいかというと、自分の経験から言えることは、「妄想そのものを丸ごと認める」ということです。

この認める、というのは肯定する、という意味ではなく、「そんな風に考えてしまっていること」を許してあげるということ。

たとえば、自分を責めちゃダメだよ!ってよく言われるんですが、自分としてはそれすらも否定されてしまうと「でもコレは自分のせいで起こってることなんだよ!!自分を責めちゃダメなんだったら、このやり場のない気持ちはどうしたらいいんだ!!!」とさらに絶望することがよくありました。

なので、「自分が許せない」「自分は役立たずだ」と思ってしまったら、「そっかー、自分のことを許せないと思っちゃってるんだねー」「自分のこと役立たずだって思っちゃうんだねー」って自分に向かって言ってあげる。

もちろんそんな余裕ねぇわ!!ってくらいまでメタメタに落ち込んでしまうこともよくあるんですが、ふと気がつくことが出来たときにはこの言葉を自分にかけてあげるだけでちょっとラクになれます。

色眼鏡を外すトレーニングは、そのあとでいいです。まず自分の気持ちを落ち着かせることから始めましょ。

今まさにこんな思い込みで悩んでいる人は、ちょっと試してみて。私もいつも上手く出来るとは言えないけど、やってみるだけ価値あるよ。

まとめ

というわけで、今日はうつの症状によくある3大妄想について書いてみました。

もし周りの人で、最近あの人ちょっと辛そうだなぁって思い当たる人がいる方。もしかしたらその人は頑張りすぎて心が疲れちゃってるかもしれないので、出来るなら少し気にかけてあげてください。キーワードは「罪」「お金」「病気」ですよ。加えて、自分を責める言葉や「申し訳ない」を連発してたら、ちょっと休むように言ってあげてください。それが不調に気づくサインですから(´ω`)

 


 

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