新しく事業を立ち上げようとした自分の前に立ちはだかった大きな壁(2)

挫折と悩み

▼この記事はシリーズ連載です▼

新しく事業を立ち上げようとした自分の前に立ちはだかった大きな壁(1)
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壁その1:無意識に自分の立場を下げて、相手の期待を軸にしてしまっていた

初めに手を付けたのはセラピー事業の方向性を決めることと、集客用のホームページを作ることでした。

ここでいきなり私の前には大きな2つの壁が立ちはだかりました。

一つは「私がどうしたいか?」という質問に自分で上手く答えられなかったこと。

もう一つは、「こんな私に何ができるのだろう?」という自分に対する自信のなさでした。

まず一つ目の壁について。

協力を申し出てくれる人が現れた時から、どうも私は無意識に「その人のやり方に合わせなければいけない」という思考になってしまっていたようなのです。

確かにノウハウを持っているのは向こうで、それを教えてもらう立場だということで、自分を無意識に下へ追いやっていました。この時点でもう対等な関係ではなくなっています。

家に帰ってから後悔して、「私がやりたいことなんだから、私がどうしたいかを考えなくちゃ」と思って考えはするものの、どこからが自分のやりたいことで、どこからが相手の期待なのかが分からないという「境界がない」状態に陥っていました。なぜかどうしても相手の期待と自分の気持ちを線引きして、上手く折り合わせることができなかったのです。

壁その2:「スキルや知識があったところで、何になるというの?」

もうひとつの壁、自信のなさについては、「結局何かが出来るようになったところで、自分にそんな価値があるわけではない」という思い込みが影響していました。

一応大学でも心理学を学び、社会人スクールにも通って一定の知識はついたものの、なぜか私はそこに対して自信をもてませんでした・・・いや、違います、そのスキルに対する自信というよりは、それを上手く行使できる気がしない、という自分に対する不信でした。

勉強はしたものの、それを客観的に示してくれるテストを受けているわけでもなく、資格や実績があるわけでもなかったので、自分が提供できるスキルにどれだけの価値があるか全くわからなかったんです。

「こんなことが出来ます!」と書いておいて、それを担保するものが何もない所にものすごい不安と抵抗を感じました。次第にホームページに載せる自己紹介文を書きながらも、「こんな私が何かを提供して人様からお金をもらっていいんだろうか?」という葛藤に苦しむようになりました。

その2つの大きすぎる壁を前にして、私は次第にセラピー事業へ取り組むことに対して恐怖を感じるようになっていきました。

せっかく声をかけて頂いたのに途中でやめたら申し訳ない、という思い

でも更に悪いことに、私の昔から染みついた悪い癖なんですが、せっかく声をかけていただいたんだし、最終的にやると言ったのは私なんだから、やり遂げなくちゃ、と不必要な責任まで一人で背負いこみすぎてしまったのです。こうやって自分でも気付かない間に、「やりたいこと」が「やるべきこと」に変わりました。

やりたかったはずのことなのに、ホームページを作るためパソコンを開くと気持ちが重くなりました。以前のようにセラピー事業に対してワクワクしなくなりました。感じるのは「やらなければ」という義務感だけ。

そんな状態なんだったらやめればいいのに、と今なら当時の自分に言えますが、このときは「せっかくのチャンスを反故にするわけにはいかない」「協力してくれている人に申し訳ない」という気持ちだけで無理矢理作業を進めていました。

一度だけこのモチベーションの悩みについて先方に漏らしたことがありますが、「やりたいことがあるなら今頑張らないと。先延ばしにしても同じだよ」という主旨の話をされて、それもそうだと自分もまた自分に言い聞かせてしまいました。

これにはやりたいことがあってもいつも行動に移すのが遅い自分に対する罪悪感も影響していたと思います。そうやってますます私は自分を追い込んでいきました。

次回へ続く!

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