デイル・ドーテン著「仕事は楽しいかね?」は悩める人の背中をそっと押してくれる本

読書

「仕事は楽しいかね?」を読みました

「仕事は楽しいかね?」

このフレーズにドキッとする人は世の中にいったいどれくらいいるのでしょうか・・・(・∀・;)

私は・・・しましたね。えぇ。

一応自分はピアノや物書き、心理学といった自分の好きなことをを収入につなげている身分ではありますが、そんな私でもなかなか仕事の全てが順風満帆というわけでもなく・・・色々と伸び悩んでいるときにこの本をタイトルを見てチクリと胸を刺されたような感覚があったのを覚えています。

「試してみることに失敗はない」から恐れることはないのだ

この本が終始一貫して伝えているメッセージはこれ。

「試してみることに失敗はない」

第3章はこのフレーズ含めたった7行ぽっちで終わっていました。このフレーズだけでわざわざ「章」を使った考えると、このたった一言にどれほどのメッセージを込めたのだろうと察せられます。

でも改めて言われてみればたしかにそうなんですよね。どうなるかわからないことを検証するから「試す」というのであって、それがどんな結果になろうが失敗も成功も本来はないはずなんです。

けれど、私たちはついつい「望ましいとされる結果が出れば成功」、「そうでなければ失敗」という風に定義しがち。そして、「失敗=悪」という風潮がいまだに根強い社会では、失敗はしてはならないものとされる。

結果、失敗は「恐れるもの」になり、そんな失敗を出すかもしれない「試すこと」はどんどん敬遠されていく。そしてどんどんチャレンジが出来なくなっている。

こんなことを、今まで一体何回繰り返してきたでしょうか・・・(´д`)

多くの人が陥りがちなこの「試してダメだったら失敗」という勘違いに、物語形式でやさしく一石を投じてくれるのがこの「仕事は楽しいかね?」です。

実験はどんな結果になっても学びになる

試す=実験というのは、セオリーに則ればまず「仮説を立てる」ところからスタートします。そして、その仮説を検証するために実験をする。思い描いた仮説の通りになるのか、ならないのか。

ここでポイント。本来は実験をした後には、思い描いた通りの結果に「なった」か「ならなかった」かという事実だけが残ります。

そこに「成功」「失敗」という意味づけをしてしまうのは、他でもない私たち。この意味付けをまずは疑う必要があるんです。

具体的には、成功と失敗という意味付けではなく、「思い通りになった」のなら自分の想定が正しかったんだと喜べばいいし、「思い通りにならなかった」のならそれは「その方法ではイマイチらしい、ということがわかった」という学びになる、という意味付けに変えるんです。

これが、実験してみること、試してみることに失敗はない、という言葉の表すところです。そうすれば、どう転んだってそれは「学びを得られた」という前進になりますからね(・∀・)

あれこれ考えるよりも、とりあえず動いてみよう

でもそうは言っても、

「こうなったらどうしよう」「こうした方がうまくいくかも・・・」「いややっぱりこっちのほうがいいかな・・・うーんうーん」

こんな風に頭の中でアレコレ考えすぎて動けなくなってしまうこと、本当によくあります。

でもそもそも、「成功するかどうかわからないから動くのが怖い」って、実は既に成功することが前提になっちゃってるんですよね。

成功でない状態を初めから排除してる状態なんです。これが裏を返せば「失敗=悪」という認識で。

だから、この状態でチャレンジして無事に成果を得ても「ほっとする」だけで、喜びや達成感はそんなに感じられない、という罠に嵌ったり・・・(´д`)←経験者は語る

そういう風にがんじがらめになっているときに、先の「試してみることに失敗はない」という言葉が風穴を開けてくれます。

そう、失敗なんてないんだから、全てが学びにつながるんだから、あれこれ試してみればいいじゃないか。

そう言って心の縛りをふっとゆるめて、そっと背中を後押ししてくれる、そんな感覚をこの本を読みながら感じました。

たしかに、私が失敗を避けようとうんうん唸っている間に、とある別の人はとりあえずやってみて100回滑って転んで、そこから100回分の学びを得ていることだってあるんですよね・・・

「だから僕は、たった一つしか目標をもっていない。毎日毎日、違う自分になること。これは ”試すこと” を続けなければならないということだ。

そして試すこととは、あっちにぶつかりこっちにぶつかり、試行錯誤を繰り返しながら、それでもどうにかこうにか、手当たり次第に、あれこれやってみるということだ。

頭にたたき込んでおいてほしい。何度となく “表” を出すコインの投げ手は、何度となく投げているのだということを。そして、チャンスの数が十分にあれば、チャンスは君の友人になるのだということを」

p.49 第5章

今、進むか否か悩んでいる人、やりたいことがあるけれど迷っている人にはとても力をくれる本だと思います。私も迷った時には何度も読み返そうと思いました(´ω`)

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