「うつヌケ」はうつ経験者にもそうでない人にもぜひ読んでほしい

抑うつ

「うつヌケ」を読んでみました

パロディ漫画家、田中圭一先生の「うつヌケ」

コラムサイトcakesで一部が無料掲載されてたのを読んでからずっと気になってたマンガなのですが。

先日書籍化されたとの情報を目にしたので、先週さっそく手に入れて読んでみました(・∀・)

2017年1月19日の発売その日に重版が決まり、現在10日余りしか経ってないのに品薄状態で、今3刷目を大急ぎで印刷中なんだとか…すげぇ( ゚д゚)

私は運良く梅田駅の紀伊国屋に平積みされているのを発見してその場で購入できました(`・ω・´)セーフ!

うつ発症~寛解までをマンガでわかりやすく

っと説明してしまうとどこにでもあるような解説マンガのような雰囲気が漂ってしまうけど、このマンガの特徴は総勢18人ものうつヌケ(うつを発症したのち回復に至ったことを意味する表現)体験をあの漫画の神様のタッチでわかりやすくまとめてくれていること。

なんでうつになったか、どんな症状がでたか、って本当に人によって千差万別なので、同じ「うつ」と診断された人の事例をみても、自分に当てはまる部分当てはまらない部分どっちも出てくるのよね(´・ω・`)

例えば身体の異常であれば、脳の血管が詰まったので脳梗塞ですねとか、胃にガン細胞が見つかったから胃がんですねとか、目の血管が破れたからくも膜下出血ですねとか、何かしらその病気と特定できる症状や原因が具体的にわかることが多い。でも心って目に見えないからそれがわからない。

だから、このマンガのようにケーススタディが豊富に記載されてる書籍って、不調から脱出するヒントがたくさん載ってる可能性が高いんですね。

私も「うつヌケ」の一人なので、「あぁこんなこともあったあった」と自分を振り返ってみたり、「へー、こんなパターンもあるのか」と新たな気づきを得たりしているうちに、気が付けば一気に読み終わってしまいました(・ω・)

マンガはうつヌケ経験者である田中先生自身と、うつとは無縁のアシスタント・カネコの2人のメインキャラクターが、各話のゲストのうつヌケ体験をインタビューする、というストーリーになってます。

うつとはどんなものか、何がきっかけで起こるのか、どうすれば回復するのか・・・なかなか明確にイメージが付きにくいものですが、この本を通して「へぇー」と思ってもらえるだけでも経験者側にとってはありがたかったり。なので現在進行形でうつの人以外にも、「うつの気持ちなんてサッパリわからん!」という人にもぜひ読んでほしいなと思いました(・∀・)

うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち 【電子書籍限定 フルカラーバージョン】<うつヌケ> (角川書店単行本)

人がうつになるのは自分をキライになった時、に激しく同意

これは冒頭第1話、田中さん自身のうつヌケ体験を語る章での言葉。これは本当に頷くしかなかった。

仕事が激務で、とか家庭のプレッシャーで、とか原因とされているものは色々あるけど、結局それらは引き金でしかなくて、それを通して自分をキライになってしまった時がうつの入り口になるんです。

実際、私の場合だと仕事は激務じゃなかったし。(むしろIT企業ながらほとんどの日は18時か19時には帰れた。周りの人もとっても優しかった)

家族関係や育った環境は良好。子供の頃にトラウマになるような経験もなし。

そんなんだから、自分が本当にうつだったのかちょっと前までは自信がなかったんです笑。病気の診断も「うつ病」ではなく「うつ状態」でしたし。巷で聞くような壮絶な経験、私なにもしてないぞ?って(´・ω・`)笑

けれど、激務だろうがそうでなかろうが、そこは問題じゃなかった。

そうじゃなくて、「本当はこの仕事やりたくない」という思いにむりやり蓋をして、「でも仕事だから頑張らなくちゃいけない」と言い聞かせ、そういう不満を抱いてしまうこと自体、自分は社会人としてダメな奴だ、と自分を攻撃し続けてしまった。それが私のうつ突入パターンだったのかなと今では思います。

(周りの人が優しかったのも、私の場合は悪い方向に作用してしまったのかも。もちろん仕方のないことですが、心配されればされるほど、申し訳ないという罪悪感で一杯になった)

「人がうつになるのは自分をキライになった時。」これはホントーに真理・・・(´д`)

「うつヌケ」するために必要なこと

じゃあ、うつのトンネルから抜けるにはどうしたらいいのか?

うつヌケするために必要なことは「自分を無視しないこと」だと今の私は思います。

これはそのまま「自分の気持ちを無視しない」という意味と、「自分のネガティブな面を無視しない」の2つの意味があって、後者を結構見落としがちなんだなこれが(´・ω・`)

うつになりやすいと言われている、いわゆる真面目で頑張り屋の人って、自分がネガティブな感情を持つことを許していないことが多いんですよね。

先の私の例で言えば、「社会人なんだから、仕事を辛いと思っちゃいけない」とか「やりたくない、なんて思っちゃいけない」とか。

他にも「他の人が頑張ってるのに私だけ休んじゃいけない」とか「これしきのことで不安になっちゃいけない」とにかく「~してはいけない」が多すぎる。

でも、「仕事辛い」「嫌だなぁ」と思っている自分も自分の一部なんだから、そこを無視してポジティブな面ばかり見ようとするから心のバランスが崩れるんです。それで結局自分の気持ちを無視、に繋がっていく(´・ω・`)

もう諦めなはれ。じぶん、そんな完璧な人間ちゃうやろ?

人間なんだから、辛いときは辛いし、やりたくないことはやりたくないんすよ(´・ω・`)しゃーない。

っと、少しずつこう思えるようになってから(かなり時間かかりましたけどね)割と症状が良くなってきたように思います。私の場合は。

ちなみに田中先生は、「うつを抜けるためには自分を好きになること」と仰っています(´ω`)

というわけで、うつに興味がある人もない人も、読んでみるといいよ。マンガだし!

うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち 【電子書籍限定 フルカラーバージョン】<うつヌケ> (角川書店単行本)

関係ないけどウツくんかわいい。(実際もこんなカワイイ子だったらいいのだけど・・・!!)

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