夢や価値観や考え方は、生きていく中でどんどん変化していっていい

挫折と悩み

夢や価値観や考え方は、生きていく中でどんどん変化していっていい

と、私が気づいたのは最近になってからです(・∀・)←

いや、「気付いた」はちょっと語弊があるかも。だってそんなこと今時いろんな人が発信してるし、むしろ「私たちは変わらなくちゃいけない!!」みたいな意見のほうがよくみるし。

実際は、そういうことを常に見たり聞いたりはしていたけど、「そうしていい」と心の底から思って胸を張れなかった、というのが正しいのかもしれない。

「音楽一本で生計を立てられるようになりたい」という目標

私は、とりあえず大きくて食いっぱぐれなさそうという理由で入った会社で漫然と生きていく未来が嫌になって会社を辞めたのだけど、自分を突き動かしたトリガーになったのは「思考停止のまま会社にいるより、音楽という自分の腕を使ってお金をもらってみたい」という想いだった。

そしてこの時目標として掲げたのは、「いつか音楽一本で生計を立てられるようになること」。

最初はもちろんバイトを掛け持ちしながらだったけど、「これは一時的なものだ。いつかバイトしなくてもいいくらい演奏をメインで活動するようになるんだ」と思いながら過ごしていた。

でも、これがなかなか上手くいかなかった。いや、ある程度上手くはいってたんだけど、自分が本当にやりたいと思うことだけでは頭打ちになってしまって、結果的にそこから変化するのにめちゃくちゃ時間がかかってしまった。

「音楽一本で生計を立てられるようにならなくちゃ」という義務

私が数ある演奏の中でも本当に好きなのは、レストランや結婚式場でBGMを弾く仕事。

実は大きな箱でライブがしたいとかCDデビューしたいとかとにかく俺のサウンドを色んな人に聴いてほしいんだぜ~~!!みたいな、いわゆるTHE・ミュージシャン的な欲求は自分にはあんまりなかった、ということに、独り立ちをしてしばらくしてから気が付いた。

これが「いつか音楽一本で生計を立てられるようになること」という目標が、障壁に変わってしまった瞬間だったのかなぁ。

なぜならBGM演奏だけではさすがに生計を立てるのは無理だから。そもそもそこまでパイがない世界なので、単純に仕事を増やそうとしても限界があるのだ。

でも、心の中では既に目標というよりかは「音楽だけで食べていけるくらいにならなくちゃいけない」と義務のように思い込んでいたので、THE・ミュージシャン的な活動も一応頑張ってみたりした。けど色々としんどいことが重なって体調やメンタルが削られていき、結局思うように力が入らなくなってしまった。

そんな自分を、「音楽だけで食べていけるくらいにならなくちゃいけないのに」とずっと責めてたなぁ。

全ては「周りからどう思われるか」ただそれだけ

今思うと、「音楽だけで食べていけるくらいになりたい」は、もちろん自分で決めた目標ではあったのだけど、結局心の奥にあったのは「そうすれば周りから認めてもらえるはず」という気持ちだったんだと思う。

むしろ、そうでもしなきゃ認めてもらえない、と思っていた。

今まで従順な優等生として無難な人生を生きてきた自分が会社を辞めるなんていう大それたことをしてしまったのだから、それくらいのことをしなければ「ただ勢いだけだった人」と思われて終わってしまう、みたいなことを恐れていた。

全部、周りにどう思われるか、だった。

だから音楽「だけで」という所に無性にこだわってたのかなと。だって「だけで」生活してるって言ったらすごーいって思ってもらえるじゃないですか。

(ちなみに補足ですが、このすごーい、は別に「すごいでしょ!すごいでしょ!」とキャッキャ自慢したいというわけじゃなくて、そもそも自分は自己肯定感がめちゃ低い人間だったので、「すごーい」をもらえるとやっと自己評価をマイナスから0地点に戻せるという理由で欲しかったんです。つまりそれがもらえなければ私は人間以下!クズ!価値はない!という認識でしたマジで)

コソコソしなきゃいけなかったのが苦しかった

まぁとは言いつつ一方で、本当は一本だけでなんてのはリスクが高い、っていうのは頭ではわかってたので、「裏でコソコソ」色んな事をやってはいた。

時間は無限にあるわけじゃないから少しでも効率よくお金を得ることを考えると収入源は複数あったほうが合理的で望ましい、と頭では思っていたので、実際には生演奏以外にもYouTubeで収益を得たり、楽譜を販売したり、音楽とは関係なくブログで収益を得たり心理学の勉強もして、収入源のタネはいろいろ蒔いていた。

でもそういう自分がいる一方で「音楽一本じゃなきゃ認めてもらえない」という思い込みのほうが強かったので、そういうことやってるなんてほんとのミュージシャンじゃないとか、一本じゃないってことは苦労してるんだろうなぁ、と思われるんだろうな、という気持ちが自分の中に常にあった。

だからイマイチ自分に自信が持てず、演奏者でいるときの自分は周りにブログやYouTubeのことは積極的に口にしなかった。こんな風に妙にコソコソして、実はいろんなことやってる、という自分のスタンスを堂々と表向きに出来なかったのが存外に苦しかったんだなぁ。

実際お客さんとかに「他にもいろいろやってるんですよ」って試しに話をしてみても、ふーん大変なんだねぇとか、色々なのはいいけど結局何がしたいの?とか微妙な反応されるだけのことも多かったし。

そう、この「色々なのはいいけど結局何がしたいの?」という質問。これがめっちゃ困るし怖い質問。

結局、私のやりたいことってサッカー選手!とかアナウンサー!とかみたいに「ピアニスト!」って単語一つで言えることじゃないなぁ、ってことに気付いて、そこと「それ一筋でやってる人がすごい」という世間の風潮とのギャップがすごくしんどかったんだなぁと。

「やりたいことは一つじゃなきゃいけないなんて、いったい誰が決めたの?」って今ではちょっと思えるようになったけど、当時はそれを表に出す勇気はなくて、ずっと「今はまだ全然だけど、いつかピアノ一本目指してます~」って愛想笑いをしてやり過ごし続けた。もう既にそんなこと目指さなくなっていたのに。

他者の評価はもういいや、って執着が取れてから

結局、この「音楽一本じゃなきゃ認めてもらえない」から抜け出せたのは、周りの評価がすべてじゃないと少しずつ執着を手放せるようになってからだと思う。

そこまでの過程はまた複雑なので膨大な数の別記事に書かなきゃいけないんだけど、工程をざっくりいうと

・自分の思考のクセに異常があると自覚する
・自己肯定感の低さの原点となった親との関係に向き合う
・自分で自分を認めるテクニックを学ぶ
・信用できる他者(別に家族じゃなくていい)を見つける

みたいなことを6年くらいかけて少しずつ習得していった。これによって、以前よりは周りからの評価だけに自己評価をゆだねなくなったような気がしてます。思えば6年って長いね・・・( ;∀;)

もともとの「いつか音楽一本で生計を立てられるようになりたい」自体が他人の評価100%依存の目標だったので、他人の評価もういいや~ってなると同時にこの目標ももういいや~になったんですよね。

ほんとに「もういいや~」みたいな脱力系というか、単純な諦めじゃなくて、執着が取れたような感覚で「別に音楽一本で生活費全部稼げなくてもいいかぁ」とじんわり思うようになって。

たしかに現時点の私は音楽一本では食べていくほど稼げてないけど、ブログも書けるしカウンセリングも出来るしFPも出来るし、それぞれでお金もらって仕事もらえるようになったし・・・

一つ一つ見たら全然足りないけど、全部寄せ集めたらそれなりだし、総合点評価でもよくない?ってね。

「変わってはいけない」が「変わってもいい」に

私の場合はここまで来るのに6年もかかってしまって、でもまだ道半ばで昔の自己否定グセの呪いがまだまだ完全には外れてないので引き続きセルフチェックを怠らないようにしなきゃいけないけど、この「変える=悪いことではない」「一本じゃない=悪いことではない」に自分の思考を変えることが出来たのはすごく大きかった。(というかそれ自体も変化ですね)

ただでさえ自分はマイナスなんだからすごいと思われてやっと普通、という思い込みも、一本でやっていることがすごいと思われるための絶対条件だ、という思い込みも、結局他者からの評価ばかり意識してビクビクした結果生まれたもので、そこから外れる=周りを裏切る、かのようにも思い込んでいて、だからこそ「そこは変えてはいけない」という思い込みにつながって・・・という思い込みだらけだった自分。

その思い込みだらけの自分の「縛り」を、ひとつひとつ丁寧に外していき、そうじゃなくてもいい、という方向に「変える」。

「変えてはいけない」の縛りが「変わってもいい」になって、その「変わってもいい」を頑張ってちょっとずつ信用するようになってから、自分は結構楽になれた気がしてます。

そっか、変わってもよかったんだなぁ・・・って、今はそんな気持ちです。

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